【経営者・人事担当者必見】間違えるとリスク大 給与計算チェックリスト

こんにちは、社会保険労務士の安生です。
今回は給与計算についてお話していきます。
給与計算は、従業員の生活を支え、会社との信頼関係の根幹をなす重要な業務です。しかし、その業務は複雑で、一つひとつの確認を怠ると、思わぬミスにつながりかねません。
金額の間違いは、従業員の不信感を招くだけでなく、会社の評判を落とす原因にもなり得ます。「いつも通りのはず」という思い込みが、実は一番の落とし穴かもしれません。
本コラムでは、給与計算で特に間違いやすいポイントを抽出し、具体的な確認方法を解説します。従業員との信頼関係を守り、健全な会社経営を続けるために、ぜひ最後までご覧ください。
「いつも通り」に潜む罠:固定給と各種手当の確認
毎月決まった額を支給する基本給や役職手当など、変動がないからと安心していませんか?給与改定や手当の見直しが発生した際に正しく反映されているか前月の給与明細と比較して確認しましょう。
給与計算システムによっては、前月比較機能がついているものもありますので、活用するのも有効です。
変動項目の徹底チェック:残業代から通勤手当まで
【勤怠データは正確ですか?】
タイムカードの打刻ミスや、システムへの入力間違いは頻繁に起こりがちです。
勤怠を締め切る前には必ず実態と合っているかを確認しましょう。
【残業代は正しく計算されていますか?】
残業時間と残業単価はもちろん、休日出勤や深夜労働などの割増率も正しく設定されていますか?
また、遅刻や早退、欠勤があった場合の控除額の計算を行うにあたっても時間単価の計算を間違えると正しい控除額が出せませんので、残業した時の時間単価は正しいか?遅刻・早退した際の控除額は時間単価はいくらか?など丁寧に確認していきましょう。
【通勤手当の課税・非課税は大丈夫?】
特にマイカー通勤の場合など、通勤距離に応じて非課税限度額が異なります。ルールに沿って正しく処理されているか、改めて確認が必要です。
見落としがちな社会保険料・税金の確認
【社会保険料】
健康保険料や厚生年金保険料は、毎年9月に改定される標準報酬月額での変更の他、月額変更届によって変わったり、保険料率の変更等によって変動します。
また、従業員の年齢(40歳、65歳、70歳など)によっても、控除内容が変わるため注意が必要です。
【雇用保険料】
支給される給与総額に応じて計算されるため、毎月変動します。料率が正しいか、また加入対象者と加入対象外の方なのかが正しく反映されているかを確認しましょう。
【所得税・住民税】
年末調整で提出される扶養控除等申告書の内容や、年の途中での変更(結婚、出産など)によって、所得税額は変わります。
住民税も、毎年6月に税額が改定されるほか、退職などによる変動があるため、自治体からの通知書と必ず照らし合わせましょう。
最終確認でミスを防ぐ
全ての項目を確認したら、最後に部門ごと、そして会社全体の合計額が、想定される金額と大きくかけ離れていないかを確認します。この一手間が、思わぬ入力ミスや計算間違いの発見につながります。
まとめ
給与計算は、非常に多くの確認項目があり、担当者には大きな負担がかかります。
もし、自社での対応に限界を感じたり、担当者の急な退職といったリスクに備えたいとお考えでしたら、専門家である社会保険労務士や、給与計算代行会社へのアウトソーシングも有効な選択肢の一つです。
正確な給与計算は、従業員の満足度とエンゲージメントを高め、ひいては会社の成長へとつながります。この機会に、自社の給与計算業務を見直してみてはいかがでしょうか。
お問い合わせ
Office Asouでは給与計算代行を承っております。
・毎月の給与計算事務が負担になっている
・担当者が退職してしまった時に自社で引継げる社員がいない
・給与計算から発生する手続き業務も任せたい
上記のようなお悩みがある企業様、ぜひ一度お気軽にご相談下さい。
お問い合わせはこちら